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今話題のIAPメソッドはボイトレで叶う~ 理想の声も疲れない体も手に入れよう ~ [1]

突然ですが2018年に出版されて人気になった本の中に「スタンフォード式 疲れない体/山田知生著(サンマーク出版)」という本があります。

世界でもトップレベルを誇るスタンフォード大学の化学的知見と、同大学のスポーツ医局が実践している最新のリカバリー法。
この2つを軸に組み立てた「疲労予防」と「疲労回復」のメソッドをまとめた本です。

この表紙、見覚えのある方も多いのでないでしょうか。
スタンフォード式 疲れない体
本の中では疲労発生のメカニズムから、リカバリー法や食事術、日常動作のススメなどスタンフォードの回復理論が網羅されています。

この中で私が今回お伝えしたいのは、ボイストレーニングで行っている呼吸法、発声の仕方が、本で提唱されている疲労予防「IAP」と同じじゃないですか!!ということです。

以下、本からの引用をさせていただきつつ説明します。

「IAP」はIntra Abdominal Pressureの略で、日本語に訳すと「腹腔内圧」、要は「腹圧」のこと。

人間のお腹の中には「腹腔」と呼ばれる、胃や肝臓などの内臓を収める空間があり、この腹腔内の圧力が「IAP」です。

「IAPが高い(上昇する)」という場合は、肺に空気がたくさん入って腹腔の上にある横隔膜が下がり、それに押される形で腹腔が圧縮され、腹腔内の圧力が高まって外向きに力がかかっている状態を指します。

IAP呼吸法とは、息を吸うときも吐くときも、お腹の中の圧力を高めてお腹周りを固くする呼吸法で、お腹周りを固くしたまま息を吐ききるのが特徴です。

この呼吸法は発声に関わる指導者の中では「支え」と表現していることと同じだと私は思います。腹式呼吸によって外肋間筋で横隔膜を下げ、縦に肺を膨らませながら空気を取り込む。

吐くときは通常の腹式呼吸(横隔膜をへこませるように元の位置に戻す)ではなく、吸ったときに使った筋肉を使ったまま体幹の圧(膨らんだお腹周り)を維持しながら吐く(呼気ですね)。

この時に私たちは生徒さんに「支えをしっかり使って吐いてください」と指導しますし、

また発声時には「支えが抜けてるよ~支えて~」「支えが逆になってるよ~(お腹がへこんでしまってる)頑張って支えて~!」「腹圧~~!!」などと声をかけたりします。

支えを使って吐いた息を声にすることで、楽器としての「声(豊かな響き)」を作ることができる条件が整うのです。

発声の世界で長年使われてきた「支え」が、「IAP呼吸法」としてスポーツの分野で研究され、近年推奨されてきているんですね。

なぜこの「支え」、IAPを高く維持することが疲労回復によいのでしょうか?

続く

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