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1/13 国立科学博物館「明治150年記念-日本を変えた千の技術博-」で「蘇言機」を見る会

あけましておめでとうございます。ムネザワです。
前回は「歴史的音源」を蒐集しているという話でしたが、今回も似たような話。

明治150年記念『日本を変えた千の技術博』

いま、上野の国立科学博物館で「明治150年記念-日本を変えた千の技術博-」というのをやっています(3月3日まで)。

明治150年を記念!
重要文化財や産業遺産など貴重な展示物が科博に大集合!(公式サイトより)

「機械萌え」な人にはたまらない。梁瀬商会による100年前の電気自動車「ミルバーン(1917)」、日本初のワープロとなった「東芝JW-10(1978年)」、世界初の無線電話機「TYK式無線電話装置(1912)」、戦闘機「隼」の「二式一一五〇馬力発動機(1941)」など.....とにかく150年にわたる日本のテクノロジーの成果が山盛りです。

「行きてぇ~」と思っていたのですが、年末はバタバタ、ようやく1月13日(日)に行く予定です。
朝9時30分に上大岡出発予定。行きたい方は教室にメッセ下さい。ぜひご一緒しましょう!

蘇言機

私が楽しみにしているのは、重要文化財となっている「蘇言機(そごんき)」。
これ、普段は科博ではレプリカ(複製)しか展示していないんです(´;ω;`)
今回はその現物にお目にかかれます。

(2010年撮影のレプリカ)

えっ「蘇言機」って何かって?

簡単に申せば蓄音機、もっと現代的に申せばボイス(ミュージック)レコーダー&プレイヤーの事なんです。

この「蘇言機」は日本の音楽史をひもとくと「ユーイングの蘇言機」「ユーイングの銀箔蓄音機」と紹介されたりします。
(わたしゃあ「刀剣乱舞」に登場する「蘇言機」の事はよくわかりません)

これ、1878年(明治11年)にイギリスのジェイムス・アルフレッド・ユーイング(James Alfred Ewing)という物理学者が、東京帝国大学のお雇い外国人教師として赴任した際、イギリス製の蓄音機を日本に持ち込んだものです。

ジェイムス・アルフレッド・ユーイング

そして11月16日に、神田錦町にあった帝大理学部実験室(現在、学士会館のある場所)において、学生を相手に日本初の録音と再生の実験を行いました。
エジソンが蓄音機(フォノグラフ)の発明に成功したのが1877年12月6日の事ですから、わずか一年足らずで日本にも蓄音機がもたらされたわけです。
日本で初めて音を録音し、再生に成功したことを記念して、11月16日は「録音文化の日」とされています。

(ユーイングさん)
翌1879年3月28日、ユーイングは京橋区木挽町の東京商法会議所(現商工会議所)でマスメディアや一般人を招いての公開実演を行っています。
この際、東京日日新聞社長の福地(源一郎)桜痴が「こんな機械ができると新聞屋は困る」と言ったというのは有名な話です。

まだまだ実用化には難ありだった「蘇言機」でしたが、アイデアマンだった福地は確実に文字メディアの時代から音声メディアの時代を予感していたのだと思います。

この「蘇言機」、その後は長い間行方不明となっていたのですが、1958年(昭和33年)になって、国立科学博物館の倉庫から発見されました。

今では重要文化財となっているこの機械、現物にお目にかかれる滅多にないチャンスです。
蓄音機関係では1890年(明治23年)にエジソンが明治天皇に献上した「M型」も展示されます。
これは「ユーイングの蘇言機」に比べるとはるかに複雑で高級なマシン。これも必見です。

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